初心者のためのカット編集の基本ポイント｜動画編集スクールFURWA

動画編集初心者向けの記事です。

カット編集とは、不要な映像部分を切り取り、動画全体のテンポや流れを整える作業です。
動画の「間延び」「言い間違い」「無駄な沈黙」「失敗シーン」などを取り除き、視聴者にとって見やすく、飽きさせない映像を作る目的があります。

そこでこの記事では、始めて日が浅い動画編集初心者のための「カット編集の基礎の削り方」と、「演出目的で行うカット編集」、さらに「カット編集の注意点」を解説します。

自分の作成する「動画のジャンル」や「何を感じてほしいか」に応じて、以下を参考に、想像を膨らませてアレンジしながら、魅力的な動画作りにお役立てください。

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カット編集が重要な理由

カット編集が重要な理由は、視聴者の集中力を保ち、動画全体の流れやテンポを整える役割を担うからです。

１．不要な間（ま）を削ってテンポをよくする

動画は「テンポ」が命。
間延びした会話や無音部分をそのままにしておくと、視聴者が離脱しやすくなります。

例えば、インタビュー動画で「あー」「えーっと…」などの無意味な間が続くと、テンポが悪くなる → カットして短縮することで、スムーズに内容が入ってくるようになります。

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２．視聴者を飽きさせないためのリズム作り

長い話や説明が続くと集中力が途切れます。
必要なところだけを残してリズムよく編集することで、最後まで見てもらいやすくなります。

例えば、料理動画で「材料を切る」「炒める」などの工程をリアルタイムで流すと退屈になりやすい → 動作の一部を省略し、手早くまとめることで見やすくなります。

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３．意味のある情報だけを残し、伝わりやすくする

情報の密度が高まることで、視聴者にとって「分かりやすい」動画になります。

例えば、製品紹介動画で、説明が二重・三重に重なる場合 → 必要な説明だけを残し、繰り返しを削ることで、伝えたい要点が際立つ。

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４．映像の繋がりやストーリーの流れを整理する

撮影時に前後関係がバラバラでも、カット編集で順序を整えることで、自然なストーリー展開が可能になります。

例えば、Vlogで「朝の準備→移動→イベント」の順に並べ直すことで、時系列がはっきりし、視聴者も流れを理解しやすくなる。

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カット編集の3大ポイント

１．「3秒以上の無音」は基本的にカット

長すぎる無音や沈黙は、視聴者に「動画が止まった？」「内容がないのでは？」という不安や退屈を感じさせてしまいます。

対処法

• 発言の合間に3秒以上の沈黙や思考の間があればカット。
• 「…（沈黙）それで、次に…」→「それで、次に…」とテンポよくつなげる。

例外

ドキュメンタリーやインタビューなど、“感情や緊張感を伝える間”として効果的な沈黙は、あえて残すことも演出の一つ。

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２．テンポ感を意識する

動画のテンポが悪いと、視聴者が離脱しやすくなります。
特にYouTubeなどではテンポの速い動画が好まれる傾向があります。

対処法

• 「えーと」「あのー」などの不要なフィラー（つなぎ言葉）は削除。
• 手の準備・迷い動作・視線の彷徨いなど、映像上の無意味な動きも省略。
• 複数の手順を解説する場合、動作を間引いてテンポアップ
  （例：「クリックして→設定開く→オンにする」など一連の動きを繋げてテンポよく編集）

効果

テンポを整えることで、視聴者はストレスなく情報を受け取れるようになり、視聴維持率が上がります。

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３．ジャンプカットやカットインを自然につなぐ

無音や不要部分をカットしたとき、映像の前後がブツ切りに見えると違和感を与えてしまいます。
それを目立たなくするのが編集の技術。

対処法

① 別カメラを使用する

• 複数台のカメラで撮影している場合は、別な角度のカメラで切り替えると飽きがこない
• 例：「話している人の正面アップ」→「斜めからのバストショット」に切り替えるだけでつなぎが滑らかになる。。

② インサート映像（補足映像）をかぶせる

• つなぎのタイミングで別映像（風景・商品映像・グラフなど）を差し込む。
• 話している人のカットが多少不自然でも、インサート映像が目を引くので気にならなくなる。

③ テロップ・効果音・カットイン演出を活用

• テロップの切り替え、効果音の「ポンッ」などで視覚・聴覚を一瞬切り替え、ジャンプカットをカモフラージュ。
• 例：突然の切り替えでも「字幕ボンっ」「画面エフェクトあり」でつなぐと自然に見える。

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カット編集の基礎の削り方

視聴者がストレスなく最後まで見られるようにするために、どこをどのように削るべきかを説明します。

１．言い間違いや噛んだ部分のカット

発言の途中で言葉を噛んでしまったり、言い直した箇所は削除。

• 例：「これは…とても…重要なテクニックです」
  　→「これはとても重要なテクニックです」に詰めて、違和感のないスムーズな聞こえ方にする。
• 効果：情報処理のスピード感が上がり、「キビキビした印象」「知的でテンポの良い話し手」に見える。

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２．無言・沈黙・間延びのカット

発言の合間にできた3秒以上の無言や沈黙はカット。

• 例：話している途中で考え込むような「…（5秒沈黙）えーと…」などの部分。
  　→「…（5秒沈黙）えーと…」を丸ごと削り、「前の言葉」→「次の発言」をつなぐ。
• 効果：すべての間をカットするのではなく、「意味のない間」だけを対象にする。

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３．雑談や関係ない話のカット

動画の内容に関係のない話や、脱線した長い雑談はカット。

• 例：「本題に入る前に、ちょっと昨日スーパーで面白いことがあって…」などの余談。
  　→動画のテーマに関係ない場合はばっさり削除しても問題なし。
• 効果：情報処理のスピード感が上がり、知的でテンポの良い話し手に見える。

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４．ミス・準備中・映像のブレのカット

撮影中の準備や、ミスしてやり直すシーンは削除。

• 例：料理動画で「包丁を取ろうとして落とす」「材料を探してゴソゴソしてる時間」など。
  　→視聴者にとって価値がない部分なので削除し、必要であればジャンプカットや別カットでつなぐ。
• ブレている映像：カメラを動かしてる最中に画面がぶれてしまった数秒間もカット対象。

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５．内容が重複している部分のカット

同じ説明や意味が繰り返されている場合は、伝わりやすい方を残し、他は削除。

• 例：　「このアプリは無料で使えます。そして、お金はかかりません。」
  　→同じ意味なので「このアプリは無料で使えます」のみ残してカット。
• 効果：繰り返しが多いとテンポが悪くなるだけでなく、飽きる原因になる。

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６．聞き取りづらい・ノイズが入った部分のカット

マイクトラブルや周囲の雑音で音声が聞こえづらい箇所は削除または差し替え。

例：　「…この設定は（ピーポーピーポー）で…」のように音がかぶってしまった部分。
　→ノイズ前後でカットし、インサート映像＋ナレーションなどで補完も可能。

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７. テンポを保つための「間引きカット」

説明が長すぎる場合に、必要な情報だけを残してカット。

例：「最初に、まずですね、これは…、このように、こういう風になっていまして…」
　→「最初に、これはこうなっています」と短くテンポよくつなげる。

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演出目的で行うカット編集

１．テンポアップ演出として間を詰めるカット

説明や会話のテンポを上げたいとき、余計な間や言葉の溜めを意図的に詰めてカット。

• 例：「これは…とても…重要なんです」
  　→「これはとても重要なんです」に詰めて、スピーディな印象にする。
• 効果：情報処理のスピード感が上がり、「キビキビした印象」「知的でテンポの良い話し手」に見える。

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２．緊張感・スピード感を出すための間引きカット

行動シーンや動作の一部を大胆に省略して、テンポを演出。

• 例：料理動画で「フライパンに油を入れて→火をつけて→焼く」一連の動作を
  　→「フライパンに食材が置かれる→すでに焼けている状態」にジャンプカット。
• 効果：サクサク進む印象が生まれ、視聴者の飽きを防ぐ。特にHow-to系やVlogで効果的。

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３．笑いや驚きのタイミングを作る間の調整

ボケやツッコミの直後に一瞬だけ「間」をあけてから次に切り替える。

• 例：出演者が失敗→絶妙な無言カット→すぐ次の反応やテロップに切り替え
  　→間のリズムで“笑いの間”が生まれる。
• 効果：バラエティ的な「間の笑い」や、視聴者の想像を誘う「緊張と緩和」を演出できる。

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４．リズムに合わせて印象的なカット切り替え

セリフやBGMのリズムに合わせて、カットを細かく切り替える。

• 例：　「3つのポイントがあります。1つ目は…2つ目は…3つ目は…」のたびに、カメラのアングルや画面を変えて切る。
• 効果：視聴者の集中を保ち、飽きずに見てもらえる。視覚的にもテンポが良く感じられる。

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５．ダイナミックに見せたい場面で大胆にカット

あえて途中の工程や前後をカットし、「一瞬で結果が出た」ような見せ方にする。

• 例：メイク動画で「メイク前」→ジャンプして「完成後」に切り替えることで、インパクトを出す。
• 効果：劇的な変化・ビフォーアフターの印象を強め、視覚的な面白さや満足感を与える。

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６．余韻を残すために直後をカットして終わらせる

強調したい発言や名言のあとに“即カット”して余韻を強く残す。

• 例：「これが、私たちの答えです。」→言い終わった直後にブツ切りしてエンディングBGMへ。
• 効果：視聴者の印象に強く残り、「余韻」「説得力」を演出できる。YouTubeやインタビュー動画の締めに有効。

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７．時間の経過を省略してテンポ良く伝える

長時間かかる工程や移動などを「前→後」の映像だけにして中間をカット。

• 例：「朝の準備→外出→カフェに到着」までを3秒で切り替える。
  　　中間の歩いてる様子や準備の詳細はすべてカット。
• 効果：動画がダラダラせず、ダイジェストのようにテンポよく流れる。Vlogや旅動画で多用される。

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８．意図的なリズム変化を作るためのカット

あえて早いテンポから、急に「ゆったり」や「静止映像」に切り替えるため、周囲をカットして落差を作る。

• 例：高速で切り替わるプレゼン動画→急にゆっくりと語りかけるパートへ切り替え。前後の賑やかな音や動きはカット。
• 効果：視聴者の注意を引いたり、感情を揺らしたりする「間」の演出が可能になる。

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カット編集の注意点（やりすぎによる失敗例）

カット編集は動画をテンポよく見せる強力な手法ですが、やりすぎたり、意図を誤ると逆に「違和感」や「見づらさ」につながってしまいます。
そこで、カット編集の注意点を、代表的な失敗例とその対処法を交えて紹介します。

１．カットしすぎて早口・詰め込みすぎになる

セリフの合間を詰めすぎて、息継ぎもないまま早口で喋っているように見えると、視聴者が疲れてしまいます。

具体例

　「今日はですね…（間）この商品の紹介をしていきます」
→「今日はですねこの商品の紹介をしていきます（息継ぎもなし）」

視聴者の印象

• 圧迫感があり、内容が頭に入ってこない
• 聞き逃しやすく、巻き戻しが必要になる
• 落ち着きがなく見えてしまう

対処法

• 会話やナレーションの「呼吸の間」や「語尾の余韻」は、意図的に少しだけ残す
• 視聴ターゲット（例：高齢者向け、教育系）によっては、ゆっくり話す方が効果的

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２．全部の“間”を削除してしまい、人間味がなくなる

感情を込めたセリフや間の取り方まで削ってしまうと、冷たく、機械的な印象になります。

具体例

　「…（考える間）でも、私は…それでもやってみたいと思ったんです」
→「でも、私はそれでもやってみたいと思ったんです」にカット

視聴者の印象

• 感情の流れが途切れ、共感できない
• 人間味が薄く、ナレーションや語りの重みが減る
• ドラマ的な演出が損なわれる

対処法

• 感情がこもる“ため”や“沈黙”は、あえて残す
• 編集前に「ここは感情の山場か？」を判断して、間を削りすぎないようにする

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３．視線や動きが不自然に見える

ジャンプカットのつなぎ目で、人物が突然違う位置にいたり、体勢が大きく変わると、「瞬間移動」に見えて不自然です。

具体例

• 話している人が「右を向いている」→カット後に「左を向いている」
• 手を下ろす途中→次のカットで手が既に高く上がっている

視聴者の印象

• 違和感が強く、集中力が削がれる
• 編集ミスに見え、信頼感が下がる

対処法

• つなぎが不自然なときは、カメラの画角を変えて再編集
  同じフレームでもズーム・パン・切り替えなどで“別カット風”に
• インサート映像でつなぎを隠す
  イメージ映像やタイトル画面、図解などをはさむことでジャンプ感を軽減

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４．意味のあるシーンをカットしてしまう

一見不要に見えるシーンでも、前後の文脈に影響していたり、伏線になっている場合があります。
そこを削ってしまうと話がつながらなくなることも。

具体例

「この操作はちょっとコツがいるんですけど…（説明）…で完成します」
　→コツの説明をカットして「…で完成します」だけ残した結果、「なぜ？」が分からなくなる

対処法

• 編集前に全体の流れ・話の意図を把握してからカット作業を行う
• 一度編集した後、必ず通しで試聴し、流れがスムーズか確認

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５．映像と音声がズレてしまう

音声のカットと映像のカットが一致していないと、音声がズレて口パクに見え、気持ち悪い印象になります。

具体例

音声は「こんにちは」なのに、映像では音声が聞こえ終わる寸前で口が動き出す。

視聴者の印象

• 気持ち悪さ、違和感が強い
• 動画の品質に疑問を持たれる

対処法

• 音と映像のタイミングをきちんと合わせる（波形を見ながら調整）
• 迷ったときは、音声主軸でカットを合わせる

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まとめ

カット編集では、視聴者が飽きないように、無駄な間、言い間違い、聞き取りにくい部分、関係のない動作などを取り除き、テンポよく仕上げることが重要です。
また、カットしすぎて話の流れが不自然になったり、逆に重要な内容を飛ばしてしまわないよう、全体の構成や意味が伝わるかを常に確認する必要があります。

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2025.03.31

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